近時、JCAAを含めた主要な仲裁機関の規則では、３億円以下の紛争には自動的にまたは一方当事者からの申請で「迅速仲裁手続」が適用され、仲裁判断は通常6か月（金額により3か月）で下されるルールが趨勢となっています。将来的にはこの基準額が上昇する可能性もあります。
　実際の事件を見ると、このスピーディーな紛争解決方法を、国内・国際事件を問わず、うまく活用できた事例から、課題を残した事例まで様々です。日本企業が迅速仲裁で戦う局面は今後一層増えると予想され、企業がこれを想定した準備を行うことは不可欠です。また、紛争を出来るだけ早く、安く解決したい企業の切実なニーズからすると、弁護士が迅速仲裁について適切なアドバイスをすることは喫緊の要請です。
　今回のセミナーでは、迅速仲裁に焦点を当て、JCAAや外国仲裁機関での経験者が実体験を共有し、ビジネス紛争を迅速かつ費用対効果の高い方法で解決するための具体的な方策と留意点を探ります。